サラリーマンの知ったかぶり

法学修士のサラリーマンが(なぜか法学以外の分野の)研究を読んだ感想を自由気ままに書いています。同時に、無類のドラマ好きでもあるため、ドラマについてもあれこれ書き殴って行きます。

苅谷剛彦、本田由紀編『大卒就職の社会学――データからみる変化』

苅谷剛彦、本田由紀編『大卒就職の社会学――データからみる変化』④

濱中義隆「1990年代以降の大卒労働市場」(第3章) 【目的】 就職活動のあり方における学校歴ごとの差異が近年の就職活動の自由化によってどのように変化したのかについて、93年、97年、05年のデータを比較し、明らかにする。 【検討】 就職活動の早期化・長…

苅谷剛彦、本田由紀編『大卒就職の社会学――データからみる変化』③

平沢和司「大卒就職機会に関する諸仮説の検討」(2章) 【目的】 大卒者の就職活動の結果を左右する要因について、再検討する。 【検討】 大卒就職機会に関する諸仮説と社会の変化 ・OB仮説(大企業にOBの多い有名大学出身者は就職に有利):①就職協定が廃止…

苅谷剛彦、本田由紀編『大卒就職の社会学――データからみる変化』②

本田由紀「日本の大卒就職の特殊性の問い直す――QOL問題に着目して」(1章) 【目的】 「大卒就職に関わる諸主体にとって、日本の大卒就職のあり方そのものが、合理性や納得性を有したものであるか」を問題化する視角に基づいて、今の大卒就職のあり方を考察…

苅谷剛彦、本田由紀編『大卒就職の社会学――データからみる変化』①

苅谷剛彦「大卒就職の何が問題なのか――歴史的・理論的検討」(序章) 【目的】 「大卒卒業者の就職」に関する社会学的研究がどのような意義を持つのかについて、先行研究を検討を通して明らかにする。 【検討】 就職研究の原点は、学歴格差の問題視にあった …